しまむらAIモデル「瑠菜」魅力を感じさせる特徴 平均顔に絶妙なアレンジが加えられている
目下、生成AIによる創造物にネガティブなバイアスがありますが、生成AIにより作られるモデルの増加に伴い、ネガティブなバイアスは低下し、新しい付き合い方が生まれるものと思われます。
まず、近い将来において、AIを用いた創作を経験する人が増えることが予想されます。そうすると、創作に伴うクリエーターに物語があることが想像できるようになるでしょう。そうすれば、人間同様とはいかないまでも、AIモデルを目にした私たちは、その背景にあるクリエーターの想いに感動できるようになるでしょう。
新しい美のトレンドが生まれる⁉
また、LGBTQの認知度の高まりが、ファッション業界の美の基準に影響を与えているように、AIによって創作された美が、美の概念を変えたり、これまでなかった美のトレンドを生み出したりするかもしれません。
AIで何の工夫もなく美人を創作すれば、平均顔を持つ人物が生成されます。しかし、これでは、何の変哲もない美人です。ここにわざと平均からズレる要素を入れます。美しさの均衡を壊してしまうかもしれない側面と隣り合わせの独自の美を追求していくことで、新たな美が生まれるかもしれません。平安時代の美人と現代の美人が異なることを考えれば、十分あり得るのではないでしょうか。
私たちと生成AIによるモデルがどう関わっていくのか。答えは、さほど遠くはないかもしれません。
※なお、これらの知見は、AIの学習データの多い白人の顔のみに当てはまります。学習データの蓄積により、近い将来、他の民族の顔でも同様のことが生じると考えられます。
アーヴィング・ゴッフマン著 丸木恵祐・本名信行訳(1980)『集まりの構造――新しい日常行動論を求めて』誠信書房
岡田美智男(2008)「コミュニケーションに埋め込まれた身体性—ロボット研究からのアプローチ」 『言語』37-6 大修館書店 pp.56-63
Bellaiche, L., Shahi, R., Turpin, M. H., Ragnhildstveit, A., Sprockett, S., Barr, N., Christensen, A., & Seli, P. (2023). Humans versus AI: whether and why we prefer human-created compared to AI-created artwork. Cognitive research: principles and implications, 8(1), 42. https://doi.org/10.1186/s41235-023-00499-6
Miller, E. J., Steward, B. A., Witkower, Z., Sutherland, C. A. M., Krumhuber, E. G., & Dawel, A. (2023). AI Hyperrealism: Why AI Faces Are Perceived as More Real Than Human Ones. Psychological science, 34(12), 1390–1403. https://doi.org/10.1177/09567976231207095
Nightingale, S. J., & Farid, H. (2022). AI-synthesized faces are indistinguishable from real faces and more trustworthy. Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America, 119(8), e2120481119. https://doi.org/10.1073/pnas.2120481119
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