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とある:難しいのが、ある日突然「女の人はきれいにしなくてもいいですよ」という法律ができたとしても、女性の大多数はきれいであることを手放せないと思うんですよね。
なぜかというと、「きれいでいなければ恥ずかしい」という気持ちが女性たちにあるから。
編集部:分かります……。
とある:この恥じらいの正体を探っていくと、世の中が厳然たる男性社会であることに原因がある気がします。
男性優位の社会で、「弱い方の性別」である女性は見た目で差別を受けてしまうことがある。
その価値観を内面化してしまっているがために、女性たちはどうにかきれいになろうと思ってしまうわけじゃないですか。
編集部:自己防衛のために美しくあらなければならないと。
とある:ルッキズムの問題は、もちろん男性が被害を受けるケースもあるけれど、総数で見ると女性の方が大変な部分が大きくて。
これを解決するには、社会の構造そのものを変えていかないといけない。
つまりルッキズムは見た目だけの話ではなくて、「女性の地位を向上させていくために何をすればいいのか」をみんなで考えていくべきテーマなんだと私は捉えています。
編集部:きれいでいなければならない風潮に対して、「いち抜けた」と個人が表明したところで、あまり得はないのが現状ですもんね。
とある:例えば「化粧をやめよう」という動きが生まれたとしても、根本的な美の基準が変わらない以上、結局はすっぴんできれいな人が有利になるだけです。
私は「自分がきれいでいたいと思ったときにきれいでいられること」が大事だと思っていて。
実際に男女平等が進んでいる国では、会社や学校に行くときはすっぴんで、パーティーに行くときだけばっちりメイクをするのが一般的です。他の国と比べても、日本は日常的に化粧をする国だなと感じます。
編集部:今は少し減ったように思いますが、一時期はワーキングマザー特集にも「働きながら子どもを育てているのに、いつもきれいでえらい」といったメッセージがあふれていました。
きれいにしていない女性がズボラや怠慢と見なされる風潮が日本にはある気がします。
とある:子育てだけで大変なんだから、どんな見た目でも許してくれよって話ですよね。
電車の中で化粧をする女性についても定期的に議論されますが、そこまでしてきれいにならなきゃいけないと思っている女性がいる時点で、男女平等とは程遠いなと思います。
編集部:となると、やはりこの男性社会をどう変えていくかという話になるわけですね。
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