「きれいでなくちゃダメ?」働く女性とルッキズム 漫画『ブスなんて言わないで』作者と考える

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とある結局、私自身がメディアから受けた「若くてかわいい女の子はこう振る舞うべき」というイメージにとらわれて、それが正解か分からないのに過剰適応していただけなんですよね。

でも、そんなことをしたってつらいだけで、いいことなんて何もない。今はそう思います。

男性が「女性を品評する」のは社会のせい

編集部一方で、自分の「若さ」や「かわいさ」を最大限に活用して、うまく立ち回っている女性もいますよね。

とある若い女の子というだけで差別を受ける部分もあれば、恩恵を享受している部分もあるんですよね。実際、私もそういう女性を見て腹が立ったことはあります。

編集部責めたいわけではないけれど、なんだか自分が損をしている気もして。この気持ちのやり場について悩んでしまいます。

とある私はもう「社会が悪い」と言い切ってしまっていいと思います。

編集部:社会が悪い?

とあるモヤモヤさせられるのは、私たちのせいじゃなくて、社会の構造のせいです。

おじさんの前で「若くてかわいい女の子」を一生懸命演じたり、そういう女性を見てモヤモヤしたりしてしまうのも、結局は男性社会がそうさせているから。

男性側の「見る側の性」という刷り込みもまた、社会の構造によるものです。この間、男の人と話していて「え?」と思ったことがあったんですよ。

編集部:なんですか?

とある海外では、おばあちゃんたちも普通にビキニを着る。いつか日本もそういうふうになったらいいねという話をしていたら、その男性が「そんなの見たくないよ」と言ったんです。

どうしてそこで見る側の話になるんだろうと驚いてしまって。

他にも、私の女友達に会うとすぐに「きれいな子だね」と言ったりする男性もいて、そのたびに「どの立場から言ってるんだろう」と引っかかります。

(画像:『ブスなんて言わないで』©とあるアラ子/講談社)
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