アテンドと呼ばれる高齢者が参加者6人を案内し、イベント体験のなかで対話を促す。約1時間半の体験では、お互いの気付きを共有する時間も持てる。
アテンドは、70歳以上のさまざまな人生経験を重ねた11人が交代で務める。このイベントでは参加者だけでなく、アテンドも登壇するたびに気付きが増え、「自身が変化する」ともいう。
そこでアテンドの1人、大橋セツ子さん(81歳、アテンド名はセッちゃん)に話を聞いた。
77歳女性の新たなチャレンジ
大橋さんは、2019年、日本で初めてウィズ・タイムが開催されたとき、アテンドを務めた。
当時77歳で、着付け教室の講師をしていた。アテンドになったきっかけは、知り合いが同法人のアテンドスクール(アテンド候補の育成研修)に推薦したからだった。その理由は「すごくお元気で、着物姿や所作が美しく、はつらつとしていたから」という。5日間のアテンドは「無我夢中でした」と振り返る。
今年、ウィズ・タイムが再開されることになったことから、前回のアテンドだった大橋さんにも声がかかった(*)。年々忘れっぽくなってきていることを自覚していたが、再び、アテンドスクールの研修を受けることにした。
昨年秋から半年間におよんだ研修では、「LGBTQ+」や「困窮家庭の子どもたち」について講義を聞いたり、「障害の有無に関係なく歌えるコーラス」の取り組みを通して障害者について考えたりした。
大橋さんは研修の半年間に、自身が変化していることに気付いたという。きっかけは、イベント内で参加者に自己紹介したときだった。
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