理解・応用力がある人とそうでない人の決定的差 大人の脳をやる気にさせるためのすごい仕組み

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この電気信号が活発になった状態を、脳科学では「発火」と呼びます。もっとすごい脳を手に入れるためには、この発火をコントロールすることがめちゃくちゃ重要です。

脳には1千億個を超える神経細胞(ニューロン)があり、ニューロン同士は髄鞘に包まれた軸索という紐のようなもので繋がっていて、その繋ぎ目には数千〜数万個のシナプスがあります。

脳が活動しているとき、シナプスにはひっきりなしに電気信号が送られてきて、一定量を超える電気信号が溜まると発火が起こり、その情報が軸索の束でつくられる白質へと送られて別のニューロンへと情報が送られます。

このような流れで脳番地の細胞は情報を共有し、連携プレーを行っています。入力される情報にインパクトがあればあるほど強い発火が起こります。 その情報は脳内で伝播されていき、脳の活動は活発になります。その結果、脳の働きもよくなって、もっとすごい脳になれるというわけです。

8つの脳番地は、たいていの場合、目や耳、皮膚感覚から得た情報がインプットされたところから活動が始まり、感情が動き、理解して、思考し、結論を出し、アウトプットする、といったように連携プレーで働いているのです。

もっとすごい脳への鍵となる“ファイアリング”

日頃、よく使っている脳番地同士は連携が強く、高速道路のようにスイスイとスムーズに情報の伝達ができます。

(※外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください)

(イラスト:うのき)

一方、普段あまり活用していない脳番地の伝達スピードは、その使用状況によって流れのいい二車線の一般道路だったり、ノロノロ運転の狭い一方通行道路だったりというイメージです。

先ほどの50代女性のビフォア脳画像では真っ白な脳番地が多くありました。あそこまで脳番地の働きが抑えられてしまうと、道路は寸断され、車での行き来はほぼ不可能。連携プレーなど望むべくもありません。

ネットで商品を購入しても、交通手段がないから届かず、新しい刺激も情報も何も入ってこない……。まるで、陸の孤島のような状態で貿易が成り立たないのです。

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