ビール大手が繰り広げる買収合戦、鼻で笑う海外メジャー

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「三得利ビール」の名の下、上海でシェア6割を誇ったサントリーHDも競争激化で一部事業を売却、シェア急落で営業赤字転落。サッポロHDは参入も検討していない。

中国2位の青島ビールに20%出資するアサヒも盤石ではない。株式を譲り渡したABインベブは「バドワイザー」の販売網を手に入れ、提携メリットが薄れたと判断してのこと。二番煎じの日系が海外ブランドの一角に入るのは大変だ。

アジアのM&Aに詳しい森脇章弁護士は、「日系企業の武器は『生』ビールを造る高い技術力。現地企業からすれば、長期の提携よりも早く技術を盗みたいのが本音」と指摘する。海外展開にアクセルを踏む日系が超えるべきハードルは高い。

(本誌:張 子溪 =週刊東洋経済2011年8月13・20日合併特大号)

※記事は週刊東洋経済執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
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