中山秀征『夜もヒッパレ』に見たプロの仕事術 安室奈美恵らと作り上げた「妥協なき華やかさ」
苦肉の策で生まれた『THE夜もヒッパレ』
『DAISUKI!』と並ぶ、中山秀征のもう一つの原点が、日本テレビ系で放送されていた『THE夜もヒッパレ』(1995〜2002年)です。番組が始まったとき、僕は20代後半でした。
放送終了から20年以上経った今も、「24時間テレビ」などで何度か復活していますが、その都度、音楽バラエティならではの楽しさと充実感、そして、ハンパない緊張感が蘇ってきます。
「ヒッパレ」は妥協を許さない"プロの仕事場"でした。
最新のヒットチャートを、本人以外のアーティストが歌う……という「ヒッパレ」の企画は、実は苦肉の策で生まれたと聞いています。
番組が始まった90年代中頃は、ドラマやCMのタイアップからミリオンセラーが次々と生まれていた"J‒POP黄金期"。アーティストにとっては、それまでのように歌番組に出なくても色々なメディア戦略でCDが売れるようになっていました。
つまり、誰もが知るヒット曲は多いけど、全てのアーティストが歌番組の出演に積極的なわけではないーー。そんな状況が「本人以外のアーティストが最新のヒット曲を歌う」という"発明"につながったそうです。
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