プロ野球「観客動員」過去最高になるかもしれない コロナから回復、動員率が9割を超える球団も

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ヤクルトは唯一、平均観客動員が昨年を割り込んでいる。リーグ連覇の後、昨年5位に低迷したのが響いたか。球場の老朽化も問題だろう。

ロッテは、コロナ禍以降、上昇傾向が続いている。応援団が牽引する部分が大きいようだ。

楽天生命パーク(写真:筆者撮影)

昨年中盤まで、1万人台の動員だった楽天だが、球団がマーケティングを強化したこともあり、大幅に観客が伸びている。しかしここも球場の老朽化が目立ち、他球団に比べれば見劣りがするのが課題だろう。

西武も昨年から観客動員を増やしているが、この球場は夏場の高温がネックになりつつある。

動員率が9割を超えた球団のその先

動員率が9割を超えた球団は、飽和状態に近づいていると言える。ダイナミックプライシングなどでチケット代金を上げたり、球場内物販を強化して客単価を上げることだろうが、巨人のように新球場を模索する球団も出てくるだろう。

観客動員が7~8割の球団はまだ伸びしろがある。観客に快適な時間を提供して、いかにリピーターを作っていくかが課題ではあろう。

広尾 晃 ライター

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ひろお こう / Kou Hiroo

1959年大阪市生まれ。立命館大学卒業。コピーライターやプランナー、ライターとして活動。日米の野球記録を取り上げるブログ「野球の記録で話したい」を執筆している。著書に『野球崩壊 深刻化する「野球離れ」を食い止めろ!』『巨人軍の巨人 馬場正平』(ともにイースト・プレス)、『もし、あの野球選手がこうなっていたら~データで読み解くプロ野球「たられば」ワールド~』(オークラ出版)など。

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