プロ野球「観客動員」過去最高になるかもしれない コロナから回復、動員率が9割を超える球団も

✎ 1〜 ✎ 176 ✎ 177 ✎ 178 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

さらに見逃せないのが「スポンサー」だ。今の球場にはさまざまな企業が看板を掲示している。また試合中にも多くのスポットCMが流れるが、これらもほとんどの球場で「球団仕切り」になっている。スポンサーは年間契約だが、これに加え試合ごとに「冠スポンサー」がつくことも多い。

スポンサーにとって、重要なのは「球場にたくさん観客が来るか」だ。多くの観客が来て、スポンサー企業の看板を目にしてくれれば、スポンサードした意味があるわけだ。

スポンサー収入が大きな収益の柱に

かつて、プロ野球の最大の収入源は「テレビの放映権」だった。高い視聴率を稼いだ巨人戦の放映権で、プロ野球は回っていた。しかし今や、プロ野球にとってスポンサー収入は入場料収入と並ぶ収益の柱になっている。

ジェット風船が再開されたマツダスタジアム(写真:筆者撮影)

野球場での広告掲示は、スポンサードする企業にとっては「ターゲット層が絞り込みやすい」というメリットがある。球場に来るのは「スポーツ好き」な「若年から壮年層」が中心で、居住エリアは「球場近隣の地域」が多いからだ。だから球場広告にはナショナルスポンサーに加えて、地域企業の名前も多い。

観客動員が増えれば、スポンサーの広告の露出も増える。だから球団の担当者も強気の営業ができるのだ。「うちのスポンサーの多くは、コロナ禍で観客が入らないときもついてくれたから、観客が入ったからといって急に強気にはなれないけど、そろそろ新しいお客も見つけていかないと」と球団営業担当者は言う。

このようにプロ野球の観客動員は「球団の営業状態」をダイレクトに示す非常に重要な指標になっているのだ。

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事