トナーレのシートは、TIがファブリックでヴェローチェがレザー。どちらもステッチはモノトーン系で、シート形状もおとなしい。
ジュニアは、これ以外のシートも用意されるような気がするが、Bセグメントらしく元気なイメージを出したジュニア、Cセグメントとして落ち着いた雰囲気を表現したトナーレ、という方向性の違いもありそうだ。
ボディの全長×全幅×全高は、ジュニアが4170mm×1780mm×1500mm、トナーレが4530mm×1835mm×1600mmで、歴然とした差がある。ただし今回、トナーレを東京都内で乗った限りでは、サイズで困るようなことはなかった。
両車で大きく違うのはパワーユニットで、ジュニアは1.2リッター直列3気筒ターボのハイブリッド(HEV)と電気自動車(BEV)、トナーレは1.5リッター4気筒ターボのマイルドハイブリッド(MHEV)と、今回ドライブした1.3リッター4気筒ターボで前輪を、モーターで後輪を駆動するプラグインハイブリッド(PHEV)が選べる。
かつてジュリアクーペの2000GTヴェローチェを愛車とし、先日はさらにひと世代さかのぼる初代「ジュリエッタ」を試乗したりした身からすれば、トナーレはかつてのアルファのような、エンジンの吹け上がりやサウンドを楽しむようなクルマではないし、ジュニアもそうであるような気がする。
とはいえハンドリングについては、クイックなステアリングは156以来の“アルファらしさ”だし、ガチガチではなく、適度にストロークしてドライバーの気持ちを姿勢変化として反映してくれるサスペンションも、アルファの伝統どおりだ。
ジュニアを見て再評価するトナーレのデザイン
新しいジュニアがどのような走りをするかは、現時点ではわからないけれど、トナーレのハンドリングはまさにアルファで、デザインも過去の名車のエッセンスを上手に取り込んでいると感じている。
とりわけスタイリングについては、後輪駆動という魅力を持つジュリアやステルヴィオより、アルファらしさの表現がうまいと思っている。ジュニアがあのような姿で出てきたことで、トナーレのデザインを再評価しているのは、筆者だけではないはずだ。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら