車界隈がザワついた「アルファロメオ」のデザイン 新型ジュニア登場で「トナーレを再評価」する訳

✎ 1〜 ✎ 72 ✎ 73 ✎ 74 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
ジュニアのサベルト製シートはヘッドレスト一体のセミバケットタイプ(写真:Stellantis)
ジュニアのサベルト製シートはヘッドレスト一体のセミバケットタイプ(写真:Stellantis)

トナーレのシートは、TIがファブリックでヴェローチェがレザー。どちらもステッチはモノトーン系で、シート形状もおとなしい。

ジュニアは、これ以外のシートも用意されるような気がするが、Bセグメントらしく元気なイメージを出したジュニア、Cセグメントとして落ち着いた雰囲気を表現したトナーレ、という方向性の違いもありそうだ。

日本仕様のトナーレはヴェローチェがレザー、TIがファブリックとなる(筆者撮影)
日本仕様のトナーレはヴェローチェがレザー、TIがファブリックとなる(筆者撮影)

ボディの全長×全幅×全高は、ジュニアが4170mm×1780mm×1500mm、トナーレが4530mm×1835mm×1600mmで、歴然とした差がある。ただし今回、トナーレを東京都内で乗った限りでは、サイズで困るようなことはなかった。

両車で大きく違うのはパワーユニットで、ジュニアは1.2リッター直列3気筒ターボのハイブリッド(HEV)と電気自動車(BEV)、トナーレは1.5リッター4気筒ターボのマイルドハイブリッド(MHEV)と、今回ドライブした1.3リッター4気筒ターボで前輪を、モーターで後輪を駆動するプラグインハイブリッド(PHEV)が選べる。

トナーレの日本仕様はすべて電動化車両でMHEVとPHEVの2タイプ(筆者撮影)
トナーレの日本仕様はすべて電動化車両でMHEVとPHEVの2タイプ(筆者撮影)

かつてジュリアクーペの2000GTヴェローチェを愛車とし、先日はさらにひと世代さかのぼる初代「ジュリエッタ」を試乗したりした身からすれば、トナーレはかつてのアルファのような、エンジンの吹け上がりやサウンドを楽しむようなクルマではないし、ジュニアもそうであるような気がする。

とはいえハンドリングについては、クイックなステアリングは156以来の“アルファらしさ”だし、ガチガチではなく、適度にストロークしてドライバーの気持ちを姿勢変化として反映してくれるサスペンションも、アルファの伝統どおりだ。

ジュニアを見て再評価するトナーレのデザイン

新しいジュニアがどのような走りをするかは、現時点ではわからないけれど、トナーレのハンドリングはまさにアルファで、デザインも過去の名車のエッセンスを上手に取り込んでいると感じている。

ハッチバックの147などにも通じるリヤのスタイリング(筆者撮影)
ハッチバックの147などにも通じるリアのスタイリング(筆者撮影)

とりわけスタイリングについては、後輪駆動という魅力を持つジュリアやステルヴィオより、アルファらしさの表現がうまいと思っている。ジュニアがあのような姿で出てきたことで、トナーレのデザインを再評価しているのは、筆者だけではないはずだ。

【写真】改めてアルファロメオの「ジュニア」と「トナーレ」を比較する(60枚以上)
森口 将之 モビリティジャーナリスト

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

もりぐち まさゆき / Masayuki Moriguchi

1962年生まれ。モビリティジャーナリスト。移動や都市という視点から自動車や公共交通を取材。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。著書に『富山から拡がる交通革命』(交通新聞社新書)。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
自動車最前線の人気記事