新NISA「成長投資枠」の銘柄選びに必要な視点3つ 自分なりの「勝てる再現性」を見つけるために

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では、自分なりの「勝てる再現性」をどのようにして見つければよいのでしょうか。

新NISAは、中長期トレードが原則ですから、チャートの値動きに注目するテクニカル分析よりも、企業の財務状況や業績に注目するファンダメンタルズ分析を重視します。

基本となるのは「本業でどれだけ稼いでいるか」

最低限、押さえておきたいポイントは、次の3つになります。

ポイント① 収益性……利益はどれだけあるのか?

その会社がどれだけ稼いでいるか、ということです。利益とひと口に言っても、いくつかの種類があります。

・営業利益……売上高から、売上にかかったコストを差し引いたもの
・経常利益……営業利益に加え、本業以外の利益もふくめた会社の収益
・当期純利益……最終的な利益から税金を引き、会社に残ったお金のこと
・1株あたり利益……当期純利益を発行済株式数で割ったもの

私はこの中でも、営業利益を見ることにしています。経常利益や当期純利益は、資産運用や土地の売却、のれん分け(ブランドの売却)といった特別な要因が関係してくるからです。

あくまで本業でどれだけ稼いでいるのか、過去5年くらいさかのぼって、営業利益の推移を見るようにしてください。右肩上がりで増えているのが理想ですが、新型コロナや戦争などの影響もあるので、世界経済の流れを視野に入れながら精査します。

ちなみに、現在の株価を1株あたり利益(「EPS」とも呼ばれます)で割ったものが、「PER」(株価収益率)です。PERを見れば、現在の株価が割安か、割高かを判断することができます。

また、メルカリ(4385)やSansan(4443)のように、営業利益は赤字かわずかに黒字なのに、売上高が急速に伸びている会社もあります。

こうした会社は、売上高の多くを人件費、開発費、宣伝費などに回して、より早く市場のパイを独占しようとしている会社です。

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