中央線といえばカルチャーの雰囲気がムンムンと漂う路線であり、アーティストや芸人などが住んでいることも多い。特に中野~三鷹辺りは若者を吸引して離さないブラックホールのような区間である。
ただ、その中央線も三鷹から西に進むと、様相がやや変わる。武蔵境、東小金井、武蔵小金井はそれより東の駅とは違い、ファミリー向けという印象が強く、緑も多い。武蔵小金井はその代表格だろう。
通勤ラッシュ時の混雑が激しいことで知られる中央線だが、始発電車がそこそこ多く出ている点からも人気が高い。
緑でいえば、武蔵小金井の周辺エリアは桜の名所として知られる。公益財団法人東京都公園協会によると、江戸幕府8代目将軍・徳川吉宗の時代に、玉川上水の両岸にヤマザクラの植樹がなされ、花見が奨励されたという。
市井の人は、甲州街道や五日市街道を歩いて桜を見物、府中宿に泊まってまた翌日は歩いて帰る、といったコースが定番だったとされる。
以降も小金井エリアは桜の名所として知られ、1924年に花見用の臨時乗降場として開業したのが、現在の武蔵小金井駅のルーツである。その後、正式な「駅」に昇格したのは1926年だ。
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