「待遇に満足な社員」が会社を辞めてしまう真因 なぜ互いに「相思相愛」の関係が築けないのか

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この理論のポイントは、衛生要因を充足しても満足にはつながらず、動機づけ要因が欠けていたとしても、不満足を引き起こすわけではないということです。

多くの企業では、給与や働き方を見直すなど、従業員が抱えている明確な不満を解消しようと努めますが、衛生要因を解消するだけでは、いつまで経ってもエンゲージメントは向上しません。

もちろん、衛生要因への対応も必要ですが、エンゲージメントを向上させるためには「いかに動機づけ要因を生み出せるか」が重要です。

従業員は「何をどのくらい求めているのか」

Seeのポイント…満足度だけでなく期待度も測る

動機づけ要因を生み出すためのポイントは、エンゲージメントサーベイで従業員の「期待度」を測ることです。満足度だけを測るサーベイでは、満足度の低い項目からしらみつぶしに対策していく、という方針になりがちです。

しかし、従業員の不満は絶えず出てくるため、人事部門や企業全体のリソースが不足し、疲弊してしまう企業も少なくありません。

サーベイで従業員の期待度を把握できれば、不満を解消するのではなく、期待をすり合わせる方向性で施策を講じることができます。

従業員が「何をどのくらい求めているのか」が分かれば、動機づけ要因も抽出しやすくなり、より効果的にエンゲージメント向上を図ることができるでしょう(図表1)。

(図表1:本書より引用・改変)

※外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください

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