家づくりの基本は間取りではなく場取り--『「おひとりさま」の家づくり』を書いた天野 彰氏(建築家)に聞く

拡大
縮小
家づくりの基本は間取りではなく場取り--『「おひとりさま」の家づくり』を書いた天野 彰氏(建築家)に聞く

家づくりは「おひとりさま用」をベースに考えれば、万事うまくいく、と説く。自分らしく暮らせ、人生が変わる家とは。

──「おひとりさま」に家が必要ですか。

おひとりさまこそ家を建てよ、と勧めたい。人生が変わってくるから。夫婦でもおひとりさまとして家を建てよ、と勧めている。きっと未来が変わってくる。家づくりは奥が深い。日本には1億人を超える人が暮らしているが、家づくりは、体験しようと思えば誰もが体験でき、そこで創造もできる。それは人生づくりを学ぶ場所にもなる。家づくりは最高の娯楽であり、大いなる楽しみを与えてくれる。

おひとりさまを3タイプに分けるとすれば、「意識的なおひとりさま」「結果としてのおひとりさま」、そしてその中間的な「否応なしのおひとりさま」となる。家の設計依頼を受けてから48年になる。半世紀近い間に3000件を超える依頼主との打ち合わせをしてきたが、実際、ここ数年、おひとりさまの依頼が増えている。

──単身者世帯増は社会現象になっています。

たとえば「結果としてのおひとりさま」。夫が亡くなったあと、だらだらと「残骸」の中に住んでいるのではなく、気分的には全部捨てて、まったく新しい家を造る。これは、生き生きとした女性にぴったり。自分が自分であることを示す証拠が家という形になり、それによってまた彼女自身が変わっていく。そういう女性は家づくりでも迫力がある。

──男性では少ない?

結婚は二の次で家を建てるという、男性でもほれぼれするような依頼主もいる。こういう男性の本心はいわば秀吉や信長と同じ。城を造って覇権争いに打って出る。征服欲も強い。もっともその数は多くないが。

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT