金融取引グローバル化でネットの参加者は急拡大--SWIFT(スイフト)CEO ラザロ・カンポス
SWIFTは金融インフラの裏方で、一般的には知られていない。だが、国際金融取引に関するメッセージ通信のネットワークを提供し、国際的な資金決済には欠かせない存在だ。
金融機関を中心に世界の210の国・地域の9500社を超すユーザーが接続しており、年間に40億件以上、1日平均1700万件のメッセージを伝える。その重要性からG10諸国の中央銀行が共同で監督している。
サービス内容の拡充により、参加者を銀行から証券会社や投資顧問会社に広げており、近年では国内取引や事業会社の接続も増えている。CEOのラザロ・カンポス氏にそのシステムと戦略について聞いた。
──SWIFTは金融インフラとして存在感を増しているが、特徴は。
1973年にテレックスに替わる電子的な決済のシステムとして出発した。グローバルな金融取引の発展に従い、手動ではサービスのスケールアップが難しくなったからだ。
SWIFTの特徴は三つある。
第一に、ベルギーの法律に基づく非営利の協同組合組織であること。ユーザーである世界の金融機関がオーナーになっているので、どういうサービスを付加していくか、どのように展開していくか、戦略はすべてユーザーの意向で決まる。