「式部の恋文見せびらかす」夫のヤバすぎる行為 年の差夫婦の式部と宣孝、新婚早々大ゲンカ

越前を離れ、夫が住む都に向かう式部
藤原宣孝と結婚することを決断した紫式部。父・藤原為時の赴任先である越前国(福井県)をいち早く立ち、宣孝がいる都に戻ってきました。
越前から都に戻る途上に詠んだと思われる歌に「名に高き越の白山ゆきなれて伊吹の嶽をなにとこそ見ね」というものがあります。
(有名な越前の白山は往き来し慣れているので、伊吹山の雪など何でもありません)という意味です。
ちなみに詞書には「みづうみにて、伊吹の山の雪いと白く見ゆるを」(琵琶湖にて、伊吹山の雪がとても白く見えた)と書かれています。
式部は越前にいたとき、庭先に山のように積もった雪を「見てみましょう」と誘われても、「故郷の京の都に帰る山路の雪ならば、見にでも行きましょうか」とそっけない態度を取ったほどでした。
それが、今では「雪なれて」と詠んでいるのです。気分がよい、ウキウキしている式部の心情を読み取ることができます。
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