「都を離れた紫式部」越前国で過ごした1年の心情 雪が降る光景を見ても、心はつねに都にあった

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光る君へ 紫式部 大河ドラマ
福井県越前市にある紫式部公園(写真: パーシー / PIXTA)
今年の大河ドラマ『光る君へ』は、紫式部が主人公。主役を吉高由里子さんが務めています。今回は都を離れ、越前国へ赴くことになった紫式部のエピソードを紹介します。
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住み慣れた都から越前国へ

996年1月、紫式部の父・藤原為時は、越前守に任命されました。それにより、式部も住み慣れた都を離れて、越前国(現在の福井県)に赴くことになります。

式部はこのとき、27歳(諸説あり)。為時一行は、都を出ると、近江に向かい、琵琶湖を渡って、越前方面に赴きました。

「近江の水海にて、三尾が崎という所に、網引くを見て」との詞書が付いた「三尾の海に網引く民のてまもなく立ち居につけて都恋しも」との歌を式部は詠んでいます。

三尾は、琵琶湖の西岸であり、今の滋賀県高島市付近の地名です。三尾の浜辺で、網を引く漁民たち。都の中にいて、そのほかの地域にほとんど赴くことがなかった式部にとって、その光景は、物珍しいものだったに違いありません。

しかし、人々の風俗や労働は、式部がこれまで見てきたものとは、明らかに「異質」であり、物珍しさよりも、式部は「都恋し」というホームシックにかかってしまったようです。

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