紫式部が女部屋に侵入した男に取った大胆行動 和歌を送った紫式部、書かれたその内容とは?
今年の大河ドラマ『光る君へ』は、紫式部が主人公。主役を吉高由里子さんが務めています。今回は部屋に忍んできた男に、紫式部が送った和歌を解説します。
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若いころの紫式部は恋愛をしていたのか
好奇心旺盛で、学問好き、他人の相談事にも乗り、的確なアドバイスをするほどに成長した紫式部。
平安時代と言えば、『源氏物語』の影響もあって、貴族が恋愛にうつつを抜かしているかのようなイメージがありますが、若き日の式部は恋をしなかったのでしょうか?もしくは、誰かに言い寄られたりはしなかったのでしょうか。
『紫式部集』には「方違へに渡りたる人のなまおぼおぼしきことありて帰りにけるつとめて、朝顔の花をやるとて」の詞書(和歌の前に書かれた短文、歌が詠まれた背景事情を説明する)の次に「おぼつかなそれかあらぬか明けぐれの 空おぼれする朝顔の花」との式部の歌があります。
まず、方違えというのは、陰陽道に由来する風習のことです。外出するとき、それが避けるべき方角にあたっている場合、前夜に別の方角に行って宿泊、その後、改めて目的地に行くことを指します。現代人からしたら、かなり面倒な風習であります。しかし、それを当時の人は大真面目にやっていました。
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