株価爆上げ「さくらインターネット」が描く勝ち筋 田中社長「ガバクラは"足がかり"でしかない」
「時価総額TOP50」発言の真意
――昨年11月、国内企業で初となるガバクラの提供事業者として条件付きで採択されて以降、株価が急騰しました。どのように受け止めていますか。
経済安保、GPU、ガバクラといったいろいろな成長セクターを全部やっている会社なので、正直なところ、その中心にあった銘柄がさくらくらいだった、ということだと思う。
ガバクラは国内では当社しかやってないし、経済安保上、クラウドを国内事業者にシフトすべきとの議論もある。AIはGPUが足りないが、うちは2016年からビジネスをやっていて、(政府の)助成金でよりリスクなく成長させられるようになった。
エヌビディアとは8年と長い付き合いがあり、本社と直接コミュニケーションできて、世界が取得できないGPUがスケジュール通りに入ってくる。そういった強みが漠然と伝わり、期待感で株価につながっているのではないか。
――時価総額が3000億円にまで到達した3月上旬、田中社長のX(旧ツイッター)での「最低でも日本の時価総額TOP50に早々に入りたい」という投稿が話題を呼びました。
「社長がドヤ顔をすると、(株価が)ピークになる」という話とひも付けられてバズり、フォロワーが一気に増えました(苦笑)。でも、もともとは別の文脈の話だった。
最近、国のスタートアップ政策によく関わるが、そこへ来る連中は僕も含め、JTC(伝統的な日本企業)をばかにする。だけど、いま時価総額が何兆円、何十兆円を達成している人たちに敬意を払って、自分たちがそこに置き換わる規模に伸びないと意味がない。
最近の株価の伸びは想像以上だったが、ああいう風に書いておかないと、すぐに怠けてしまうという(自戒の)意味もある。
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