菅義偉氏「派閥問題」で沈む今の自民党に思うこと 完全無派閥の前首相が国民の自民党離れに危機感

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塩田:マスメディアの世論調査を見ていて、大きな違いがある、と気づいた点があります。時事通信の2023年10月の調査で、この時点では岸田内閣の支持率は26.3%でしたが、年代別の支持率を見ると、18~29歳は10.3%、30歳代は18.1%となっていました。安倍内閣時代、18~29歳と30歳代の支持率はおおむね30%超で、現在は若い世代の支持が大きく後退しているようです。今の自民党にとって、かなり衝撃的な事態ではないかと思います。

:かつて安倍さんは、「失敗してもチャンスが2回あるような社会を造ると言ってきたから、若い人が支持してくれるのでは」と言っていました。1度目の総裁選のときに再チャレンジ議員連盟を作って以来、そういう取り組みを進めていました。やはり改革を進めていこうという強い意志がありましたね。

塩田:国民も含めて、今の日本で、気をつけなければいけない点、大事にしなければいけないこと、あるいは欠けていると気づく点はありますか。

:常に改革を進めていく、前を向いて歩んでいくことが、私たちにとって大事なことではないでしょうか。先ほども申し上げましたが、1日100万回のワクチン接種を実現する過程をはじめ、さまざまな場面で、日本国民は素晴らしいと再認識させられました。やはり日本に生まれてよかったと思える、若い人たちが将来に向かって夢を持てるような国造りが大事だと思っています。

塩田:世界の中で、これから日本が進むべき道、果たすべき役割という点は。

「自由で開かれたインド太平洋」が日本の進む道

:安倍さんが掲げた「自由で開かれたインド太平洋」です。日本が先頭に立って、同盟国の米国やインド、オーストラリアといった同志国とも連携しながら、アジアや、より広い地域において、自由、民主主義、法の支配に基づく秩序をさらに強化していく。この過程では、やはり米国との連携が大事だと思います。

塩田:最後に一つだけ、健康法で心掛けているのは。

:歩くことですね。毎日、30分ぐらい、時間があったら、体を動かすことが大事だと思っています。それと食事の量も気をつけて、食べすぎないようにしています。

塩田 潮 ノンフィクション作家、ジャーナリスト

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しおた うしお / Ushio Shiota

1946年、高知県生まれ。慶応義塾大学法学部政治学科を卒業。
第1作『霞が関が震えた日』で第5回講談社ノンフィクション賞を受賞。著書は他に『大いなる影法師―代議士秘書の野望と挫折』『「昭和の教祖」安岡正篤』『岸信介』『金融崩壊―昭和経済恐慌からのメッセージ』『郵政最終戦争』『田中角栄失脚』『安倍晋三の力量』『危機の政権』『新版 民主党の研究』『憲法政戦』『権力の握り方』『復活!自民党の謎』『東京は燃えたか―東京オリンピックと黄金の1960年代』『内閣総理大臣の日本経済』など多数。

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