生ごみを触れない生徒が増加、家庭科教員の嘆き 洗濯やトイレ掃除は「宿題」に出て初めて体験

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「いろいろ経験を積んだ大人が考えた上で便利なものを選ぶのはいいと思います。しかし子どもに最初から便利なものを与えてしまうと、その分だけ能力が削がれてしまう、と考えた方がいいかもしれません」(Bさん)

Aさんはこう言う。

「確かに今の子どもたちはいろいろな経験が足りないです。でも若いから機会があればすぐにできる才能があります。凝り固まったものがない。

そして今の子どもたちは調べる能力は高いので、男の子でも刺繍などをやらせるとすごい作品を作ってきたりします。

最初は『こんなのやりたくない〜』『最悪〜』って言っておきながら、やり始めるとみんな熱中しますね」

経験値を増やしてあげて

最後に親が気をつけるべきことは何だろうか。

「勉強以外でもちゃんとほめてあげてほしいです。調理でも、縫い物でも、できたものをきちんとほめてあげると、中高生でもとても喜びます。

ほめて、経験値を増やしてあげることが大事ですね。それが生きる力につながると思います」(Aさん)

どんなに勉強ができても、難関校に通っていても、生きる力がなければ将来、苦労するのは子どもだ。

まずは、子どもが学校の家庭科でどのようなことをやっているのか、関心を持って聞いてみてはいかがだろうか。りんごの皮むきでも、ボタンつけでも、小さな経験を積むきっかけになるかもしれない。

江口 祐子 元AERA with Kids編集長

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えぐち ゆうこ / Yuko Eguchi

編集者。生活実用誌、学習、健康系書籍等を数多く担当後、「AERA with Kids」(朝日新聞出版)の編集に携わる。2018年から編集長を務める。取材した教育者、経営者、起業家等の数は700人以上。2021年に独立し、エディットプラン合同会社を設立。企業のPR活動、出版プロデュースなども行っている。

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