「メルカリ」も「ベネッセ」も実はラテン語だった! 明日誰かに話したくなる「あの名前」の由来

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また、埼玉県の埼玉スタジアムに近いところにあるウニクス浦和美園の名前は、ラテン語で「唯一の(unicus)」という意味です。

unicusは英語のunique「唯一の」や日本語の「ユニーク」の語源になっています。uni-は「1」を指し、unicycle「一輪車」など、広く使われています。

まだまだあるラテン語由来の施設名

他にも、北海道の新千歳空港にあるホール「ポルトムホール」はラテン語のPortus Omnibus(ポルトゥス・オムニブス)が元になっており、これは「全ての人たちのための港」という意味です。

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omnibusというラテン語は、現代語においてもそのまま「全ての人たちのための」という意味で使われています。乗り物の「バス」もフランスで用いられはじめたvoiture omnibus「全ての人たちのための車」という表現が元になっています。そしてこれがbusと略されたのです。

omnibus「全ての人たちのための」という単語は、もう少し詳しく解説するとomnes「全ての人たち」に語尾がついて「全ての人たちのための」という意味になったものです。つまり、bus「バス」は元々は格変化語尾であり、単語の主要な意味には関係がないのです。

ここで紹介した以外にも、そして私が把握している以外にも、日本中にラテン語由来の施設名があります。お近くで気になった洋風の名前があれば、ぜひ成り立ちを調べてみてください。

ラテン語さん ラテン語研究者

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らてんごさん / Ratengosan

ラテン語研究者。栃木県生まれ。東京外国語大学外国語学部欧米第一課程英語専攻卒業。ラテン語・古典ギリシャ語の私塾である東京古典学舎の研究員。高校2年生でラテン語の学習を始め、2016年から X(旧Twitter)においてラテン語の魅力を毎日発信している(アカウント名: @latina_sama)。研究社のWEBマガジンLinguaにて隔月連載中(シリーズ名: 名句の源泉を訪ねて)。ラテン語を読むだけでなく、広告やゲームなどに使われるラテン語の作成や翻訳も行っている。

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