「27浪で遂に掴んだ慶應合格」45歳新入生の挑戦 合格を掴んだこの1年の奮闘、今後の夢も聞く

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まずはアメリカの心理学者・スキナーが提唱した「プログラム学習の5原則」のひとつである「スモールステップ」の思考法です。

「大きな目標をあえて掲げず、小さな目標の積み重ねが結果として大きな目標の達成につながる」というこの考え方は、彼自身も塾講師をしていた大学時代に学生や後輩などにアドバイスするときに口癖のように伝えていたそうですが、それを思い返して、自分自身も実践するようになります。

まず彼は、2022年度に向けて大学院入試と並行して、一般入試と、大学入試で有利になる英検の対策を行うようになりました。勉強を5分やったら5分休み、少しずつ前に進んでいきました。大好きな大学受験情報をついつい何時間も調べてしまうこともありましたが、これも彼にとっては必要な休息となったのです。

この「スモールステップ」という思考の改革に加えて、姿勢面でも「思い立ったらすぐ出願」をモットーに掲げました。資格試験も大学受験も「勉強を十分にして万全の状態にしてから臨もう」とつい考えてしまうかもしれませんが、彼は「試験会場でこそ人は最も能力が成長できる」と信じていました。「必死になる経験、会場の張り詰めた空気を吸う経験が、たとえ不合格でも次の試験に生きる」という、受験のベテランとしてのノウハウを存分に生かすようにしました。

英検2級に不合格でも前向きに捉える

この方法で勉強を進めていったえぐざまさんは、2002年と2003年に不合格になって以来、久々に英検2級を受験します。そこでは、惜しくも不合格になったものの、CSEスコアで1952点を獲得。これは関西大学の英語外部試験方式の出願資格を得られるほどの点数でした。

「関関同立(関西大学、関西学院大学、同志社大学、立命館大学)の受験に苦手の英語を使わずに受験できる権利を持てた」とポジティブに捉えた彼は、不合格でもまったく落ち込まず、どんどんチャレンジをします。そして通算6回目で見事2級合格を果たします。

みるみる英語力を高めていったえぐざまさんは、25浪目の2022年度入試で獨協大学や東洋大学の理系学部など、のべ6大学に合格し、たしかな感触を得ました。

着実に成長を続けた彼は、26浪目の2023年度入試で英検の合格を活用しつつ、法政大学と関西大学を受験。関西大学こそ補欠に終わりますが、前年度に不合格だった法政大学に合格し、リベンジを果たします。そのほかにも同志社大学、旭川市立大学、千葉科学大学と計4大学に合格し、毎年、確実にステップアップをしていきました。

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