「27浪で遂に掴んだ慶應合格」45歳新入生の挑戦 合格を掴んだこの1年の奮闘、今後の夢も聞く

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進学校と呼べる学校がない田舎で、インターネットもなかった中高時代を過ごしたえぐざまさんは、1浪で日東駒専(日本大、東洋大、駒澤大、専修大)レベルの大学に合格しましたが、結果に納得がいかず、学部一般入試、AO入試、学士編入、大学院入試など、27年間あらゆる入学試験にチャレンジしてきました。

大学を卒業して大手教育企業に就職してもなお、受験勉強を続ける中、12浪のときに学士編入で早稲田大学に合格します。しかし、当時は「仕事でちょうど油が乗っていた時期」だったため、入学できる状況ではなかったそうです。それから彼は、毎年1校程度を無対策で受験しては、不合格になることを繰り返す「冬の時期」に突入していきました。

再び受験への想いを強くしたきっかけ

そんな彼が大学受験の想いを再び取り戻したのは、2018年にAbemaTVで放映された大学受験番組「ドラゴン堀江」がきっかけでした。

「やっぱり自分にとって、学歴への想いは払拭されていない。よく世間では就職で逆転だとか、資格で逆転だとか言うけれど、私にとって大学は就職予備校ではないし、学歴は学歴、職歴は職歴と考えている。ほかのもので埋めるなんて到底できないことだ

この番組を見た彼は、あらためてこう認識したそうです。

とはいえ、「30代になると、参加賞のように毎年大学院入試を受けるだけで過ごしてしまった」と語るえぐざまさんは、何から手をつければいいのかも、わからなくなってしまいました。

教育の地域格差を学ぶため、本命は東京大学か京都大学の大学院。ただし、学部入試も並行して受けることに決めました。もし学部入試で早稲田か慶應に合格したら、そのまま進学し、卒業後に再び大学院にチャレンジすることも考えていました。

受験への想いを強くする一方で、どうしたものかと悩んだまま2020年を迎え、世の中では新型コロナウイルスが蔓延するようになります。前途が暗い世の中になりましたが、彼にとってはこの自粛期間が勉強で覚醒するきっかけになったようです。

感染症の拡大期に突入してから、彼は「とにかく自粛ムードで、外出することもはばかられる風潮があった世の中だったからこそ、今自分にできることはないかとじっくりと再考し始めた」と言います。

えぐざまさんの致命的な弱点は、教育環境が整っていない地域、家庭で育ったため「継続した勉強ができないこと、学習習慣がないこと」にありました。読書家で国語力が高く、短期的な記憶力などに優れていたものの、それだけで大学入試を乗り越えられるまでにはなかなか至らなかったようです。

しかし、自粛ムードの世の中が「受験」と向かい合う機会となった彼は、その特性をどうにかして生かそうと考え、いくつもの作戦を編み出したのです。

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