P&G出身の若者2人が超大企業の頂点を極めた意味 それは生まれつきの「才能」があったからなのか

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成功する人と、しない人の違いとはいったい何なのでしょうか(写真:takeuchi masato/PIXTA)
ビジネスパーソンは誰しも何年も仕事に取り組んでいますが、その中で群を抜いた実績を挙げる人とそうでもない人の差が生まれるのはなぜでしょうか。ビジネスの世界で頂点を極める人には、生まれつきの才能があるのでしょうか。
才能の正体に迫り、何年も読まれ続けるロングセラーの新装版『新版 究極の鍛錬』より一部抜粋、再構成してお届けします。

成功する人はどこが違うのか

1978年半ば、シンシナティにあるプロクター・アンド・ギャンブル(以下P&G)の巨大な本社の一室に、大学を卒業したばかりの22歳の二人の男性がいる。そんな様子を頭に浮かべてみてほしい。

彼らへの課題はアメリカの製粉会社ダンカン・ハインズ製のホットケーキ粉、ブラウニーミックスの販売促進を考えることだった。二人は同社の厳格なルールに従い何回もメモを推すい敲こうしていた。二人は見るからに優秀で、実際一人はハーバード、もう一人はダートマスというアメリカでも有数の大学を卒業したばかりだった。

しかし、P&Gの同期の中では、そうした学歴もとくに際立つものではなかった。P&Gが毎年採用する若いやり手の社員たちとの違いは、野心の強さではなかった。特定のキャリアプランやキャリアゴールでもなかった。いや、実際彼らは午後にはいつも丸めた紙とゴミ箱でバスケットボールごっこに興じたものだ。のちに当時のことを振り返って、彼らのうちの一人はこう語っている。

「我々はもっとも成功しそうもない二人だとみなされていた」

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