そうしてから好しのメニューラインアップに加わったそば。麺はそば粉と小麦粉の割合が3対7の石臼挽きそばを使っており、つゆは関東風とのこと。
冷たい麺で食べることを想定しており、丼メニューなどに加えて「もうちょっと食べたいというニーズ」(久保木さん)や、夏場にさっぱり食事したいニーズを狙っているそうです。
あくまでメインとなるメニューはから揚げ。そのため、あくまでシンプルかつオーソドックスなメニューという立ち位置です。ただ、2022年6月に発売した当初はもり蕎麦しかなかったところ、その後に開発した親子丼用の肉を使った「鶏つけ汁そば」や、季節に応じた限定メニューなどラインアップを拡充しています。
中でもユニークなのが、2023年1月に発売した「野菜増し盛りつけ汁そば(好し郎)」です。当初は期間限定メニューでしたが、同年3月13日に同じく期間限定メニューとして登場した「野菜あんかけ定食(好し次郎)」とともに、4月20日からグランドメニュー化。
まるで二郎系ラーメンのような見た目のメニューとして、SNSでも話題となりました(その後、好し次郎は同年9月28日に、好し郎は2024年2月22日にグランドメニューから廃止)。
「イートインでは30~50代男性のお客さまが多く、ボリュームとスタミナがたっぷりのメニューができないかと開発に至りました。その中で、やはりインパクトがあるのは野菜盛りではないかと考えてどんどんと野菜を盛り、から揚げを載せた結果、最終的なネーミングも思い付き、話題になりました」(久保木さん)
厳しい時代の中で、どう生き残るか
コロナ禍のテイクアウトブームもあり、かつ参入者が増えたことで激化したから揚げ業界でしたが、昨今は淘汰も進んでいます。帝国データバンクによると、2023年は11月までに、前年比で7倍規模となる22件の倒産が発生。年間では初めて10件を超えるなど、厳しい状況です。
この点は久保木さんも認識しており「支持いただいているから揚げとともに、そばと親子丼という看板メニューをいかに進化させられるか。この点に今後も注力していきます」と話します。
から揚げをメインにしつつ、差別化要素としてそばや親子丼を展開し、見事に育ててきたから好し。ガストとの併設店では、から揚げと定食しか食べられないのが惜しいばかりです。
今回新たに発見したから揚げとそばの相性の良さを多くの人に知ってもらうためにも、併設店ではない単独店舗が増えることを期待します。
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