松本城主・松平直政が「月」を見せたかった"相手" 城好き気象キャスターが「風光明媚な城」を厳選

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松本城の、月見の宴
松本城の、月見の宴(現在は開催していません)。あかりが灯っているところが月見櫓(提供:松本経済新聞)
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NHK総合サタデーウオッチ9の人気気象キャスターである久保井朝美さんは、大のお城好き。気象予報士になってからは、お城を見る視点に「天気」という専門性が加わり、新たな疑問や仮説が浮かんでくるようになったといいます。
久保井朝美著『城好き気象予報士とめぐる名城37 天気が変えた戦国・近世の城』より、風土が異なるからこそ楽しめる「絶景」や、そのメカニズムをご紹介します。取り上げるのは、「今治城」と「松本城」です。

霧に包まれた「天空の城」は、一般的に標高が高いお城とされていますが、平地のお城でも、霧との競演が期待できます。

「海城」に現れる朝霧

愛媛県の今治城は朝霧に包まれやすいお城で、まるで水上に浮いているように見えることがあります。霧の向こうから太陽が昇って朝日が差しこむと、オレンジがかって神々しいです。

今治城は、日本三大海城(うみじろ)といわれています。お城を築いたのは、豊臣秀吉にも徳川家康にも才能を買われた、築城の名手・藤堂高虎(とうどうたかとら)です。

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