ホンダ新「CR-V」日本導入、燃料電池車だけの訳 水素+プラグイン充電機能を持った新型SUV登場

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また、水素のタンクについては後部座席下とラゲージスペースに計2本搭載し、内容量などは非公開ながら約3分とガソリンと変わらない充填時間となっているとのこと。この充填時間は、2021年に生産終了したホンダの燃料電池車「クラリティ フューエル セル」と同等となる。

ただし、GMと共同開発した新型の燃料電池システムは、クラリティ フューエル セルに搭載されていたものより、白金使用量やセル数などを削減し、コストを1/3、耐久性を2倍、さらに耐低温性なども大幅に向上させているとのこと。さらにパワーユニットの一体化により、システム全体の小型軽量化にも成功しているという話だ。

水素から電気を生み出すFCスタック。一見すると普通のガソリンエンジン車と見わけがつかないほどだろう
水素から電気を生み出すFCスタック。一見すると普通のガソリンエンジン車と見わけがつかない(筆者撮影)

これによってベースになる6代目CR-Vのエンジンマウントをそのまま流用でき、コスト削減を可能にしている。今回はあくまで技術説明のみで、試乗はできなかったが、振動や騒音についてもクラリティ フューエル セルから大幅に低減し、上質な走りも実現していると説明された。

エクステリアデザイン

CR-V e:FCEVのサイドシルエット
CR-V e:FCEVのサイドシルエット(筆者撮影)

エクステリアデザインについても、北米で販売されている6代目CR-Vの部品を極力流用する。パッと見ただけでは、北米仕様のガソリン車およびハイブリッド車と見わけがつかないほどだ。ただし、FCスタックを搭載する関係で、フロントオーバーハングが110mm延長されている。そのためフード/フロントフェンダー/フロントバンパー/グリル/リアバンパーロアなどは専用設計になる。

北米仕様車はハニカム構造のダクトを採用しているが、CR-V e:FCEVはシャープなフィン形状に変更されている
北米仕様車はハニカム構造のダクトを採用しているが、CR-V e:FCEVはシャープなフィン形状に変更されている(筆者撮影)

そのほか、リアコンビネーションランプやライセンスガーニッシュ、細かい部分ではフェンダーガーニッシュやサイドシルガーニッシュのデザインも変更される。例えば、LEDヘッドライトまわりにはメッキパーツを採用し、リアコンビネーションランプもアウターレンズをクリア化することでFCEVらしいクリーンな印象を創出しているということだ。サイドシルも北米仕様ではブラックアウトされているが、CR-V e:FCEVではボディと同色にすることで一体感を高めている。

シックでありながら力強い印象を受けるメテオロイドグレー・メタリックのボディカラー
シックでありながら力強い印象を受けるメテオロイドグレー・メタリックのボディカラー(筆者撮影)

ちなみにボディカラーに関しては、クリーンな印象の「プラチナホワイト・パール」と、力強さが際立つ「メテオロイドグレー・メタリック」の2色展開となる予定だ。

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