マツダ「CX-60」ラージ商品群第1弾が物議を醸す訳 大きいグレードごとの差、現状で推せるのは

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マツダのクロスオーバーSUV「CX-60」。さまざまなパワートレインを用意しているが、どのグレードを選べばいいのだろうか(写真:マツダ)

マツダが2022年9月に発売したクロスオーバーSUV「MAZDA CX-60(マツダ シーエックス シックスティー)」。直列6気筒ディーゼルエンジン、同48Vマイルドハイブリッド(MHEV)、直列4気筒ガソリンエンジン、同プラグインハイブリッド(PHEV)などさまざまなパワートレインをそろえるだけに、どれを選んでいいか悩ましい。

『間違いだらけのクルマ選び』は、このクルマをどう見るか。著者・島下泰久氏が最新版『2024年版 間違いだらけのクルマ選び』につづった評をお読みいただきたい。

話題の〝ラージアーキテクチャー〟第1弾

いよいよ登場したマツダの“ラージアーキテクチャー"採用モデル。その第1弾、CX-60は登場後も多くの話題を提供する存在となっている。いや、物議を醸していると言ってもいいかもしれない。

エンジン縦置きのFRをベースとするそのアーキテクチャーは、直列6気筒エンジン、48Vマイルドハイブリッド(MHEV)、プラグインハイブリッド(PHEV)などさまざまなパワートレインを搭載可能とする。8月の価格改定で、300万円を切るモデルはなくなってしまったが、それでも価格帯はワイドで、幅広い層にアピールする存在となっている。

最初に直列6気筒3.3Lディーゼルエンジン+MHEVのモデルが世に出て以降、半年ほどの間にほとんどのパワートレインを試すことができた。これがいろいろな意味で悩ましい選択となりそうということで、それぞれじっくり紹介していくことにしよう。

何と言ってもストレートシックスに魅入られてしまうのが、直列6気筒3.3 Lディーゼルエンジン+MHEVのe-スカイアクティブDだ。低速域では電気モーターが効果的なアシストを行い、一方で回転が高まるほどにスムーズになっていく爽快な伸び感は、他には代えがたい価値がある。

トルクコンバーターレスの8速ATは小気味よい変速感の一方で、低速域では繋がりがラフに感じられることもある。個人的にはそんなものかなと思っているが、気になる人もいるに違いない。

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