サイバー対策を機に走りを深化「マツダ」の執念 大規模改良でロードスターはどう変わったか?

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4代目、ND型になってもっとも大きな改良を受けたロードスター(筆者撮影)
4代目、ND型になってもっとも大きな改良を受けたロードスター(筆者撮影)

マツダ「ロードスター」が、ここにきて“進化”した。2023年10月に発表された「大幅刷新」モデル。2024年1月に、フルラインナップでのテストドライブの機会がジャーナリストに提供された。

なぜ「今ここでマイナーチェンジ?」というと、サイバーセキュリティ基本法がからんでいる。

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でも、転んでもただでは起きない。この機会に走りもアップグレードされたのだ。

マイナーチェンジの内容は、パワーアップとインフォテインメントシステムのアップグレード、それにヘッドランプなどのディテール変更が中心。さらに一部車種では、新型リミテッド・スリップ・デフ(LSD)も搭載された。

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なぜ、ロードスターにもサイバー対策?

マイナーチェンジの背景にあるサイバーセキュリティ基本法(サイバーセキュリティ法規UN-R155)とはなにか。いわゆるコネクテッドカーの頭脳にあたるコンピューターのハッキングを防止しようとするもので、国連欧州経済委員会が導入し、日本も追従した。

OTA(Over The Air=通信によるシステムのアップグレード機能)搭載車が、2024年の時点では対象だが、この先OTAを搭載していない車両までもが“対策”の対象になるという。

インフォテインメントシステムの刷新にともないマツダコネクトのディスプレイが大型化された(筆者撮影)
インフォテインメントシステムの刷新にともないマツダコネクトのディスプレイが大型化された(筆者撮影)

「ロードスターでは、2015年に現行のND型が発売されて以来、コンピューターシステムを継続使用していたこともあり、大変ではありましたが刷新のいい機会と捉えました」

車両開発を担当した走安性能開発本部の梅津大輔主席エンジニアは、試乗会場でそう語った。

次ページ1.5リッター車が3kW出力アップしたワケ
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