私事になるが、筆者は1年ほど前から「お見合いおじさん」をしている。自分の周囲にいる魅力的な独身男女を引き合わせて、結婚へと誘導する試みだ。
プロではないので「僕が未婚ならばお付き合いしてみたい女性。もしくは女性だったら素敵だなと思う男性」に絞ることができる。1年間で1組ぐらいは成婚カップルが誕生するだろうと思っていたが、月1件ペースでお見合いをセッティングしても今のところ打率ゼロ割。
親しい女友だちからは「あなたはそもそもマッチングのセンスがない。明らかに合わない2人を組み合わせていることもある」と厳しく指摘された。お世話をしている独身の人たちには「自分たちで紹介し合ったほうが良さそうなので、1対1のお見合いではなく、ゆるい合コンのような集まりを開いてください」と要求されている。自信がなくなるな……。
お見合いおじさん VS. お見合いおばさん
「私たちも最初のうちは苦労したよ。でも、この1年ぐらいは順調。次々にカップルが誕生している。続けて来てよかったわ~」
落ち込み気味の筆者に明るい声で自慢してくれるのは、東京・西荻窪で暮らしていた頃からの友人であるオノデラさん。口は悪いけれど私心のないエネルギッシュな女性である。5年前、相棒のシモマさんなどと一緒に、「東京世話焼きおばさんの縁結び」という活動を開始。格安料金で、親切かつざっくばらんな世話焼きをしている。ズケズケ言いながらも愛情を込めて面談をしている様子が目に浮かぶ。
そんなに自慢するなら晩婚さんを紹介してくださいよ、とお願いしたのは2カ月前。頼めばできる限りのことをしてくれるのが「男気」溢れる彼女たちである。今年3月に結婚したばかりの山内亮子さん(仮名、44歳)をさっそく紹介してくれた。
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