幸せな晩婚に影を落とす「前妻とカネ」問題

高額の養育費や住宅資金の援助に悶々

(イラスト:堀江篤史)

キャリアと結婚の両方をゲット!

「結婚してから柔和になったとよく言われます。いま、本当に幸せです」

都内のフランス料理店で待っていると、マーケティング会社で管理職をしている加藤弘子さん(仮名、48歳)が上品なジャケット姿で現れた。僕は8年ほど前から弘子さんと知り合いだが、頻繁に会う間柄ではない。今回も3年ぶりに顔を合わせた。弘子さんは少しやせて、表情はより女性的になったという印象を受けた。

「仕事もおかげさまで右肩上がりです。最近、経営層に入ることを打診されています」

謙遜はせず、仕事や私生活の充実ぶりを率直に語るところは以前と変わらない。とはいえ、常に無邪気な笑みを浮かべているので嫌味はない。どこか育ちの良さを感じさせる女性だ。

「私は母親似で不美人です。イケメンの父親からは『君は愛嬌はあるけれど決して美人の部類ではない。いつも笑顔でいたほうが得をするよ』と教えられました。大人になってから父の教えの正しさを実感しています。笑顔は人間関係における最大の武器ですから。ただし、強くなければいつも笑顔ではいられません」

夫の修さん(仮名、58歳)からも「笑った顔がかわいい」と絶賛され、結婚7年目になる今も愛され続けている。

2人の出会いは8年前、仕事仲間が開いたパーティーの席だった。無口なエンジニアの修さんは華やかな場に馴染めず、居たたまれない様子だったという。にもかかわらず、後から食事に誘われて弘子は驚いた。

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