「結婚適齢期は50代」ということもある!

ある国家公務員男性の「遅れてきた春」

(イラスト:堀江篤史)

東京・霞が関で働く国家公務員の滝沢幸一さん(仮名、54歳)を、新橋駅前にあるホテルのロビーラウンジで待っている。幸一さんは今春に結婚したばかり。初婚だという。どんな風貌なのか予測ができない。

約束の時間通りに現れた幸一さんは、ほどよく日焼けした肌とスリムな体型の持ち主だった。ボタン裏の生地にカラフルな遊びがある白シャツが良く似合う。

なぜ50代まで結婚しなかったのか

あいさつを交わしてしばらく雑談をしていると、押し出しは強くない人物だとわかる。緊張をしているのか口数も少ない。初対面なのに厚かましいと思われそうだが、ストレートな質問をぶつけることにした。公務員で見た目も若々しい幸一さんならば、もっと早いうちに結婚できたはずだ。なぜ50歳を過ぎるまで結婚しなかったのか。

「いろいろバタバタしていまして……。私は30代半ばで民間から中途で公務員になり、仕事を覚えるのにも苦労しました。3年前に今の部署に異動する前は、朝8時出勤で終電まで働くのが普通だったのです。時期によっては土日も仕事に出ていました。結婚したい気持ちがなかったわけではありませんが、とにかく時間がなかった。たまに『いい人を紹介しようか』と言ってもらっても断っていました」

忙しくて余裕がないから恋愛や結婚をしている暇がない、という独身男性は少なくない。しかし、一般的には仕事が充実していて精力的な男性のほうがモテるし、彼らは時間を無理にでも作ってデートや家庭生活を楽しんでいる。

幸一さんはテニスが趣味だという。テニスをする時間があるならば婚活することも可能だろう。いや、責めているわけではない。本当のところを教えてほしい。

次ページ年収が減ると男性は…
ライフの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • あふれる独自性 ニッポンのすごい研究者
  • 憧れから一歩前へ! キャンピングカーのある日常
  • 日本野球の今そこにある危機
  • 新競馬好きエコノミストの市場深読み劇場
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
徹底検証「都心vs.郊外」<br>激動 マンション・住宅

在宅勤務の長期化を受け新しい住まいへの需要が急膨張。想定外の事態に供給業者も対応に追われています。2度目の緊急事態宣言発出という状況下、住宅市場はどう変わるのでしょうか。最前線での取り組みを徹底取材しました。

東洋経済education×ICT