今どきの新入社員は、電話恐怖症だという話をあちこちで耳にします。
声で聞きたい、味わい深い日本語
知らない他人と言葉を交わすなんてそんなコワいこと……。
まして顔も見えないのですから、まぁ嫌がる気持ちもわからないではありません。
「LINEやメールで十分なのに、なんで電話を使ったりするんだろ」。
そう言った若者も知っています。
けれども、『声に出して読みたい日本語』ならぬ、「声で聞きたい日本語」とも言うべき言葉が、わが国にはたくさんあることを、ぜひ見直してみてほしいのです。
人肌の温もりがあり、そこはかとないユーモアがあり、憎めない言葉たち――。
それらが持つ味わいは、無機的な機器からは決して立ちのぼってはくれないと思われます。
日本の家庭では、そうした言葉は、お母さんの口から発せられることが多いかもしれません(我が子を諫めるとき、お父さんへの愚痴がつい洩れるとき、ほか)。
しかし、若い方たちは、どこかで聞いている言葉なのに、なんだか意味がわからないまま聞き流していることが多いようで、それは本当に残念なこと。
ほったらかしにせず、ぜひ意味をくみ取ってほしいです。
もちろん、理解されていないのに気づかず、独りよがりで言い続けているのは、日本の年配者の典型的な悪い癖なのですが、ここにそうした頻出例をいくつか挙げてみますので、世代をまたいでぜひ参考にしてください。
手始めに、2問ほどクイズを――。
問:次の□の中は数字です。正しく入れてみましょう。
★仏の顔も□度
★□の□の言う (※答えと意味は、記事の最後に)
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