中国進出企業の労務リスクマネジメント 高原彦二郎、陳軼凡編著

中国進出企業の労務リスクマネジメント 高原彦二郎、陳軼凡編著

通り一遍の抽象的なテキストではない。現地事情に精通する専門家ならではの、実践的な内容になっている。

「合理、合法、合情」が、中国における労務管理の三原則と、書き始める。要は「郷に入れば郷に従え」を理、法、情それぞれに沿った労務管理にせよと分解して説明する。

中国の場合、「法律と実務の間に乖離」があるので、法もなかなか難しいようだが、それでも実定法があるだけ、対応はしやすい。問題なのは情で、日本人の感覚の情(なさけ)とはもちろん異なる。中国人は徹底した個人主義ながら、人間関係に「外人(ワイレン)」(他人)と「自家人(スージャーレン)」(身内)の区別があること、権利意識が強く、メンツを重視し、その一方で、公私のけじめが薄いとも指摘する。

集団転職、スト、騒乱といった労働紛争はこれから多発すると考える著者が、関連法制の整備で新時代に入った中国の労使関係をわかりやすく解説する。

日本経済新聞出版社 2100円

  

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集中連載「日立 踊り場の先へ」<br>世界で戦える組織へ

成長を確実にする組織の根幹を成すのが、研究開発と人事である。研究開発体制は2015年4月、各研究所に横串を通し、顧客起点の組織に生まれ変わらせた。人事制度もグローバル化がほぼ完了。踊り場から飛躍へ、日立の地固めの様相を追う。