"アブラ"じゃない「肝臓に脂肪がたまる」根本原因 気を付けたい、気軽に買っている「2大食品」

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ついつい習慣で、おやつを食べたくなることもあるだろう。また、夕方に「低血糖になった」と感じて甘いものをとる人もいるだろう。

そうした空腹こそ、「脂肪が燃えるチャンス」。「そういうときは水を1杯飲むのが有効。食べたい気持ちがいったん落ち着きます」と尾形さんはアドバイスする。

もう1つのポイントは「減量」

この2つのポイントに加えたいのが「減量」だ。どの程度の減量が必要なのだろうか。

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「現体重の7%の体重減少で肝細胞から脂肪が減少し、脂肪肝は改善します。つまり、体重80㎏の人なら5.6㎏以上の減量でOK。減量後のBMI※が25以上で標準体重にはなっていなくても、脂肪肝は改善することが報告されています」(尾形さん)

※BMI(ボディ・マス・インデックス:体重を身長の2乗で割った指数。標準値は22)

いまから取り組めば、4月からの新年度をより健康な肝臓と身軽な体で迎えることも可能かもしれない。この機会にぜひ、チャレンジしてみてはいかがだろうか。

(取材・文/石川美香子)

長野県佐久市立国保浅間総合病院外科部長、同院「スマート外来」担当医
尾形 哲 医師
1995年、神戸大学医学部医学科卒業、 2003年、医学部大学院博士課程修了。パリ、ソウルの病院で多くの肝移植手術を経験したのち、2009年から日本赤十字社医療センター肝胆膵・移植外科で生体肝移植チーフを務める。東京女子医科大学消化器病センター勤務を経て、2016年より長野県に移住。一般社団法人日本NASH研究所代表理事。「スマート外来」は脂肪肝・糖尿病改善のための専門外来。『肝臓から脂肪を落とす食事術』(KADOKAWA)はオーディブル版も発売中。
東洋経済オンライン医療取材チーム 記者・ライター

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とうようけいざいおんらいんいりょうちーむ / TKO Iryou-Team

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