「精製された糖質」とは、穀物などが精製され、食物繊維などがそぎ落とされたものだ。白米、小麦、砂糖などがこれにあたる。
「体内に糖質が増えすぎると、肝臓は糖を中性脂肪という形に変えて、肝細胞1つひとつの内部に脂肪滴(てき)としてラーメンの背脂のような滴をため込み、肝臓を太らせていきます」(尾形さん)
脂肪肝の組織内の白い粒が脂肪滴だ。
体によいことをしているつもりで…
精製糖質はとくに飲み物で摂ると吸収スピードが早いため、肝臓へのダメージも大きくなるという。つまり、「精製糖質のたっぷり入った清涼飲料水の常飲が脂肪肝の元凶」と尾形さん。
脂肪肝が急増している背景には、深夜まで営業するコンビニに清涼飲料水やスイーツなどの甘い物が充実していて、いつでも気軽に手に入ってしまうことが状況に拍車をかけているという。
「スポーツ飲料や乳酸菌飲料、スムージーや野菜ジュースなどにも実は相当量の糖質が含まれています。体によいことをしているつもりで糖質を摂りすぎていて、肝臓に脂肪をため込んでいるかもしれません」
尾形さん曰く、注意すべき2大食品は「エナジードリンク」と「果実飲料(フルーツジュース)」だという。
エナジードリンクには大量のカフェインと糖質が含まれている。カフェインに糖が加わると、糖だけよりも高血糖になりやすく、糖を中性脂肪に変えるインスリンが大量に出てしまう。これらを飲んで疲れや眠気がすっきりとれた気がするのは、「血糖値が上がったせい」と尾形さんは言う。
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