自己愛というのは、視点を変えれば、「人に愛されたい」とか、「人に褒められたい」という欲求でもあります。周囲の人に好かれたり、認められたりすれば、承認欲求だけでなく、自己愛も満たされている状況といえます。
逆に、そうした欲求が満たされなければ、自己愛も満たされることはありません。自己愛が満たされない心の状態を、一般的には「欲求不満」といいます。
欲求不満の状態が慢性的に続くと、人に優しくしても、喜びや幸せを感じられなくなるだけでなく、相手は幸せなのに、なぜ自分は不幸なのだろう……とネガティブな方向に考えが傾いてしまいます。自分は運が悪いと思ってる人は、自己愛が満たされてないことが原因です。
自分だけ不運だと思い込んでしまう
最近は、通り魔的な凶悪事件が多くなっていますが、ほとんどの場合は、自己愛が満たされていないことが起点になっています。
「自分はなぜ、これほど社会にいじめられなければいけないんだ」とか、「俺は仲間はずれにされている」と思い込んで、自分は運が悪いから、もう生きていても仕方がない……という極端な発想に向かってしまうのです。
彼らの目には、幸せな家庭を持って暮らしている人や、きちんと仕事に就けている人が、「アイツらは運が良くていいな」と映っており、自分のことを「自分は運に見放され、神様にも見捨てられた人間」と思い込んでしまいます。
自己愛が満たされていないと、ひがみっぽくなったり、攻撃的になってしまうこともあるため、余計に孤立することになります。
凶悪事件に発展するほど追い詰められるのはレアなケースですが、人に対して優しくなるだけでなく、心のコンディションを整えるためにも、自己愛を満たすことは軽視できない大事なポイントといえます。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら