元Google人事"仕事力UP"会話のNG&Goodポイント 「エンジニアは本来とても雑談が得意なはず」

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ーーとはいえ、仕事をしていく上で雑談って本当に必要なものなのでしょうか?

もとより、人間というのは社交的な動物です。社会という群れで生きていることからも分かる通り、どんなに「一人で生きたい」と思っても本当に孤独ではどこかで限界がくるでしょう。

人に頼り、支援してもらい、接しあうことが私たちの生活の中では必要不可欠。そこで、雑談を通じて共通点や類似点を見つけることが重要になります。

共通点が見つかると、徐々に仲が深まっていき、次第にそれがチームワークへと発展していく。それは、仕事においても同様だと思いますよ。

(写真:エンジニアtype編集部)

「いい雑談」ができる人は、チーム全体を引き上げる

ーーピョートルさんが考える「いい雑談」「悪い雑談」とは、どのような雑談なのでしょうか?

「いい雑談」とは、相手と自分との共通点を見つけられる雑談だと考えています。

それぞれの価値観をシェアして、違いを認め合い、今後どのような関わり方ができるのかを見極める。「この会話を通じてお互いに学び合うことができた」と少しでも感じられたら、それはいい雑談だったと言えるでしょう。

反対に「悪い雑談」は、相手を理解せずに終わってしまう雑談です。

私の出身地でもある欧州や米国では「私はこの件についてこう思うんですよね」と自分の意見を話すことを得意とする人が多い。相手の話を引き出すためには自分の話もある程度必要ですから、これは雑談力を高める上では必要なスキルです。

しかし日本では、あまり自己開示をしない人も多いでしょう。

日本人は雑談で天気の話をする人が多いイメージがありませんか? ですが、それで相手に対する理解が深まるのでしょうか?

それよりも、適度に自分の話もしながら「あなたはどういう人なのか」「何を大切にして仕事をしている人なのか」を知ろうとする方が、よっぽど人間関係の構築に役立つと思います。

ーー「いい雑談」ができるようになると、エンジニアにはどのようなメリットがありますか?

お互いのことをあまり知らない状況では、感情的な葛藤が生まれやすく、人間関係がギクシャクしがちです。しかし「いい雑談」を通じて相手のことが分かってくると、自然と協力し合えるようになります。

特にエンジニアにとって重要なのは、雑談によって多様な意見を取り入れられるようになる点です。

優れたプロダクト開発には、さまざまな視点の反映が必要です。「いい雑談」ができるエンジニアは人間関係の構築に長けているので、相手から本音を話してもらいやすくなります。

メンバーや関係者がポロッとこぼした言葉も貴重な意見です。それをプロダクト開発に生かすことができれば、より良いものづくりにつなげられるでしょう。

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