部下の見極めは「ABテスト」活用が効果的だった マーケティングの手法を使って"洞察"してみる

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次に「察」は、その人がどんなことで喜び、満足するかを見ることだ。最もその人の「素」がわかる部分と言えるだろう。

「社会に貢献したい」

「お客様を感動させる商品を作りたい」

などと言いながら、SNSのフォロワーが増えたことを喜んでいるのなら、利他的ではなく利己的な性格なのかもしれない。他者貢献よりも自分が目立つことのほうが夢中になる可能性は高い。

反対のケースもある。

「もっとお金が欲しい」

「出世して多くの人に認められたい」

「そのためなら、何でもやる」

と言いながら、後輩が結果を出すと自分のことのように喜んでいるのなら、自分のキャリアよりも他者貢献の意識が強いのだ。言葉と実際の行動をよく見極めなければ、本当の意味で人を洞察することはできない。

部下を見極めるABテストのやり方

「自分の時間を大切にしたい」「ワークライフバランスを第一に考えたい」と言いながら、やりがいのある仕事を任せると時間を忘れて没頭する若者もいる。

「意外と仕事にのめり込むタイプだろ?」と尋ねても、自覚がなければ認めないだろう。自分の言ったことは覚えていても、自分が表現した感情や感覚は、自分自身で認識するのは難しいものだ。

そういうときに利用したいのが「ABテスト」だ。

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