子を大手塾に通わせる中受ママの過酷な1週間 宿題で併走、土日もフル稼働で倒れる寸前

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中学受験では親も子も大忙しだ
何が何でも中高一貫校――。首都圏では小学校6年生の児童数が大きく減る中、中学校の受験者数が過去最多を更新しそうな勢いだ。なぜなのか。
『週刊東洋経済』2月3日号の第1特集は「過熱! 中学受験狂騒曲」。パニックの様相すら呈する中受のリアルを追う。
『週刊東洋経済 2024年2/3特大号(中学受験狂騒曲)[雑誌]』(東洋経済新報社)書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。定期購読の申し込みはこちら

中学受験のトップ塾、SAPIX。子どもの受験を考える“中受ママ”たちの憧れの塾であるのと同時に、「親が大変」という評判も聞く。

実際にどのぐらい大変か。下図は2024年受験組のママ、草薙亜希子さん(40代・仮名)の2023年11月の1週間だ。

亜希子さんはシステム構築受託の営業をしている。彼女自身も中学受験経験者だ。東京都下のマンションに夫と2人の息子と暮らす。長男は現在6年の受験生だ。「友達と同じがいい」という本人の希望で3年生の2月からSAPIXに通い始めた。

 

月曜日 朝5時起床。洗面所で顔を洗い、かごの中の服を洗濯機に入れていく。キッチンに行き、朝食の準備と夕飯の仕込みをする。冬は鍋料理一択だ。準備も後片付けも楽なのがいい。食卓に国語と算数のドリルを開き、鉛筆と消しゴムを置く。6時に夫が長男の大和(仮名)を起こし、パジャマのまま、ドリルをやらせる。国語は15分間、算数は20分間。終わっていない小学校の宿題は夫が代わりにやる。文字がまったく違うが、今年の担任は大目に見てくれる。助かる。大和は計算が遅いので毎朝の算数ドリルは欠かせない。

食卓で算数の宿題を「併走」

朝8時に大和を送り出し、自分も身支度をし出勤。12時に中学受験の先輩ママとランチ。併願校の情報を仕入れる。上板橋の城北中学校を薦められるが、乗り換えが2回ある。大和には無理かな。

13時から企画書や見積書を作っているとあっという間に18時。あたふたと退勤。18時半に家に着くと、干しっ放しの洗濯物を取り込み、20時からは食卓でSAPIXの算数の宿題を「併走」。

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