ミュージカル"ジョジョ"演じる有澤樟太郎の挑戦 『ジョジョの奇妙な冒険 ファントムブラッド』

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有澤さん:実は自分の中ではあまり背負いすぎてはいないんですよね。と言うのも、周りで支えてくださるキャストがみなさん頼もしい方ばかり。

男性キャストの中では僕が一番年下なんです。ここはもう頼もしいお兄さん方に頼っていこうと(笑)。

だから、それほどプレッシャーみたいなものは感じていないです。

にこやかな笑顔には、力んだところがまるでない。そのタフさに思わず「鋼メンタル」と評したくなるけど、有澤さんの考えはむしろ真逆。

鋼のように思考を硬直させても行き詰まるだけ。できる限り心を伸びやかに、柔軟にすることで、のしかかるプレッシャーを受け流していく。

有澤さん:もちろん、世界初演となる作品をゼロから作っていくというプレッシャーはあります。

でも、作品はみんなで作るものなので、僕ひとりがそのプレッシャーを背負い込む必要はない。

みんなで背負うものだと思うと、気持ちも軽くなるんですよね。
(写真:洞澤 佐智子(CROSSOVER))

仕事は、ひとりでするものじゃない。そんな信条が、大作に挑む不安や緊張を緩和させている。

役が決まった次の日からジムに通い、肉体改造中

だが、役の責任を負うのは俳優自身。35年以上にわたって愛され続ける“ジョジョ”第1部の主役であるジョナサン・ジョースターという偉大な役が、行く手に立ちはだかっている。

有澤さんたぶんファンの皆さんの中で、ジョナサンを嫌いだと言う人ってほとんどいない。それくらい誰もが共感して、成長を見守りたくなる主人公なんです。

未熟なところから始まって、話が進んでいくごとに見る見る心構えが変わっていく。

その研ぎ澄まされていくキャラクターをしっかりと表現することが、第一に僕の目指すところかなと思います。

これまでも数々の人気キャラクターを演じてきた有澤さん。原作ファンの厳しい目に応え、声援に変えてきた実績がある。

有澤さん世界初演ということで、現場でもみんな悩みながら手探りで作品をつくっていくことになると思うんですけど、その状況に飛び込んだ自分とジョナサンの成長がリンクするところがあるなと思っていて。

だから、今からあまり考えすぎず、稽古場でいろいろ試しながら見つけていけたらと考えています。

そうフランクに語りつつ、できる準備にも余念はない。

まず取り組んでいるのが肉体改造。平常時より10kg近く増量し、ジョナサン・ジョースターの鍛え上げられた肉体を追求する。

有澤さん:やっぱりパッと見たときの説得力って大事だと思うんですよ。だから、役が決まった次の日からジムに通いはじめました。

週3〜4ペースで、主に胸と背中を鍛えて、あとは肩と腕も大きくしたいなと。

ベンチプレスも最初は自分の体重を上げるので精いっぱいだったんですけど、今は80kgくらいまで上がるようになりました。
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