東京オートサロン、国内メーカー注目モデル総括 コンセプトモデルから市販予定車まで一挙紹介

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このように、今回のトヨタ・ガズーレーシングのメインステージは、かなり異例だったといえる。通常、カーイベントのメインステージには、各メーカーが将来的な販売を想定した車両、また自社の最新技術などをアピールするコンセプトカーを展示することが多いからだ。トヨタによれば、その趣旨は、自他共に認める「クルマ好き」豊田氏のある想いからだという。このイベントに集まる数十万人ものクルマ好きへ、自らの愛車を披露することで、「(クルマに関する想いを共に)もっと熱くしたい、未来を一緒に作っていきたい」ということをアピールしたかったのだという。

エンジン開発にも積極的なトヨタ

「モリゾウから新年のご挨拶」として行われたプレスカンファレンス
「モリゾウから新年のご挨拶」として行われたプレスカンファレンス(写真:トヨタ自動車)

なお、今回実施されたトヨタ・ガズーレーシングのプレスカンファレンスも、担当したのは豊田氏だ。通常は、展示車両やブースコンセプトなどを紹介するのが一般的。だが、豊田氏は、「モリゾウから新年のご挨拶」と題し、クルマ好きに向けた自らの熱い想いなどを語った。とくに興味深かったのは、トヨタが、エンジン開発の新規プロジェクトを立ち上げたと発表したことだ。現在、カーボンニュートラル実現に向けた方策として、世界的にクルマのBEV化が進んでいる。だが、果たしてBEV一辺倒でいいのか。100年以上の歴史を持つ内燃機関、エンジンにも「まだまだ役割がある」と豊田氏は語る。

プレスカンファレンスに登壇した豊田章男氏
プレスカンファレンスに登壇した豊田章男氏(写真:トヨタ自動車)
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トヨタは、ここ数年、水素を燃料とする車両でレースに出場するなど、従来のエンジン技術を活かしたカーボンニュートラル車の開発にも積極的だ。こうしたアクションも、豊田氏のコメントを裏づける。「動力は何でもいい。真実はいつもひとつ。敵は炭素ということだけ」と語る豊田氏。

BEVはもちろん必要だが、それ以外の選択肢も選べる未来を、クルマが好きな仲間たちと築きたい。豊田氏のこうした想いが、今後のクルマ社会にどんな変革をもたらし、これからどんなクルマが生まれてくるのか。「もう一人のクルマ好き」である筆者にとっても、非常に興味深い。

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平塚 直樹 ライター&エディター

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ひらつか なおき / Naoki Hiratsuka

1965年、福岡県生まれ。福岡大学法学部卒業。自動車系出版社3社を渡り歩き、バイク、自動車、バス釣りなどの専門雑誌やウェブメディアの編集者を経てフリーランスに。生粋の文系ながら、近年は自動運転や自動車部品、ITなど、テクノロジー分野の取材・執筆にも挑戦。ほかにも、キャンピングカーや福祉車両など、4輪・2輪の幅広い分野の記事を手掛ける。知らない事も「聞けば分かる」の精神で、一般人目線の「分かりやすい文章」を信条に日々奮闘中。バイクと猫好き。

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