「会社が面白くない」仏頂面の部長に起こった変化 考え方1つで解決策がいとも簡単に手に入る?

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うーむ、これも答えにくかったが、「僕がCEOを下ろされ、駄々をこねている」というのを思い切って出してやった。

ほかのメンバーからも、どんどん出てくる。

「ひどい真実」のほうが重要度が高い

これらを放っておいたままで、最初のほうに面白いのは、最初に出てきた問題よりも、後半に出てくる「言えない問題」「ひどい真実」のほうが、経営をやっていくうえで、より重要度が高いものが出てきたことだ。

出てくる問題をなんとかしようとしても、問題の根を絶やすことはできない。「問題の本質はなんだ?」と質問してもなかなか答えは出てこないが、このフォーマットでやると答えが出てくるから不思議だ。

これによって僕らは、

・経営の中心となるメンバーが緊張感を持ってそろった
・人の意見を気にすることなく、それを発表するしくみを手に入れた
・参加させられているという感じから、「なにかやってやろう」という気分
・前向きな雰囲気にする
・達成しようとしていることの本当の障害が前向きな形で明らかになる
・なんかやってやろうという気分になっている

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を手に入れた。

ここでもう1つ、特記すべきことがあるとすれば、立場の違いに関係なく発言ができたことだと思う。

特に普段はそんなことを口にするチャンスが与えられていなかったジェニファーは興奮している様子だった。

僕やアンディーはいつでもこんなことは言えると思っていたのだが、実際にこういったプロセスをやってみると、見えないことが見えてくる。これだけでも、やってみる価値は高い。

 

関連記事:「周りの意見を気にせず発言」できる会議の作り方

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大橋 禅太郎
おおはし ぜんたろう / Zentaro Ohashi

1964年宮城県生まれ。20代で米国に渡り、インターネットの成長過程の真っ只中でインターネット上のマーケティング促進会社をシリコンバレーで起業。10億円以上の投資を得、2年で60人規模の会社へ成長(2001年に売却)。その過程で、ユダヤ人マネジメントコーチのハワード・ゴールドマンより伝授された経営ミーティングの方法を「すごい会議」として20名のコーチと日本に伝承中。導入実績は1,000社を超える。

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