インターネットの黎明期にシリコンバレーで起業したビジネスがうまくいかず、悩んでいた『すごい会議』著者の大橋禅太郎さんとメンバーの前に、投資家の紹介でやってきたのが、ユダヤ人のマネージメントコーチ、ハワード・ゴールドマンでした。
彼は、会社の幹部を1室に集めると質問を次々にしていきます。ビジネスがうまくいかず、幹部メンバーの中にも微妙なパワーバランスが生まれていたのが、質問に答えていくうちに、課題が明らかになり、雰囲気が変わっていきます。
「すごい会議」によって、ビジネス前進に不可欠な緊張感、空気に左右されない意見発表のしくみ、そして主体性を手に入れた大橋さんたちは、次のステップに進んでいきます。
いま達成できていることを考える
投資を受けてから6カ月ほどして新サービスサイトを立ち上げたのだが、お客さんのユーザーはなかなか集まらない。集まったとしても他の宣伝コストと比べて、特に優位に立てていなかった。
有力顧客が数社ついてくれて、ある程度のお金は払っていてくれたのだが、どーも、このままではどうしようもない。
ハワードによるマネジメントのコーチングが始まって数十分経った。
「では、次の質問は『いままでに何が達成されたか』」とハワード。これも手元の紙に書いてから発表する。