「すぐに市販薬を使う人」が気づいていない危険性 風邪薬では「風邪は治らない」という事実

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タール色素は自然界には存在しない、非常に分解されにくい化学合成物質なので、体にとりこまれた場合も分解されにくく、ホルモンや免疫などのシステムを乱す心配があるのです。

「サッカリンNa」も、食品添加物として1948年に認可されている甘味料です。こちらは、ヨードうがい薬・非ヨードうがい薬どちらにもよく添加されています。サッカリンNaは70年代に入り、アメリカから発がん性があるとの情報がもたらされ、1973年4月に使用禁止になりました。

ですが、実験に使用されたサッカリンNaには不純物が入っており、それががんを発生させたとの説が有力となり、同じ年の12月には再び使用ができるようになりました。その後も実験では、がんの発生が認められたもの、そうでないものがありましたが、結果的に現在でも使用は禁止されていません。

市販薬を購入する際に気をつけたいこと

しかし、サッカリンNaはベンゼン(人間に白血病を起こすことが判明している化学物質)に毒性物質の二酸化硫黄、さらに窒素、酸素、ナトリウムを結合させた物質です。

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その化学構造から、うがい薬の場合はのどの正常細胞に作用してその遺伝子を変異させ、がん化させる可能性を否定できないのです。コロナ禍以降、以前にも増してうがいは習慣化していますし、うがい薬を使う人も増えたかもしれませんが、注意する必要があります。

体の不調を緩和するためのもので、不調の原因をつくらないためにも、市販薬を購入する際には医薬品の種類、成分や添加物をチェックするようにしましょう。

渡辺 雄二 科学ジャーナリスト

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わたなべ ゆうじ / Yuji Watanabe

1954年生まれ。栃木県出身。千葉大学工学部合成化学科卒業。消費生活問題紙の記者を経て、1982年にフリーの科学ジャーナリストとなる。食品・環境・医療・バイオテクノロジーなどの諸問題を消費者の視点で提起し続け、雑誌や新聞に精力的に執筆し、現在にいたる。

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