最近では、お付き合いに入ってからも、デート代はすべて男性が出すのではなくて、男性6女性4、男性7女性3というふうに女子割にして付き合うカップルが増えてきている。また、“男が出して当然”と思っているタイプよりも、自分も支払おうとする女性のほうが、成婚を決めていく。
“パパ活女子”や、2023年はパパ活をもっと悪質にした“いただき女子”が話題になった。そうした女性たちは無料や安価の婚活アプリを拠点に、男性をひたすら財布がわりにする活動をしている。
そうした女子たちがマスコミにはセンセーショナルに取り上げられがちなのだが、結婚相談所で活動する人たちのお財布事情は、もっと堅実路線に変わりつつある。
その傾向が2023年はさらに強くなったと、筆者は感じている。
女性もプロフィールに年収を書く
結婚相談所に入会するには、必要書類の提出がある。独身証明書、身分証明書、短大卒以上は卒業証明書、資格を有する職業の人は資格証明書、収入証明書だ。
この中で、収入証明書に関しては男性の提出は必須だが、女性は任意だ。
公開されるプロフィールにおいても、男性は必ず年収を記載するのだが、女性は任意なので公開していない人が多い。このあり方も2023年には変わってきて、年収を記載する女性が増えてきた。
実際、年齢が上がるほど、収入が記載されている女性のほうがお見合いを組みやすい傾向にある。
筆者の相談室に57歳で婚活している対照的な女性がいた。みき(仮名)はパートで働き、年収は170万円。年収をプロフィールに記載しないで活動していた。一方、よりこ(仮名)は大手メーカーに勤めていて、年収が750万円。こちらは年収証明を提出してもらって、年収を記載した。
まったく同じ年齢で、どちらかといえばみきのほうが見た目が華やかで美人だった。ところが、よりこのほうが圧倒的にお見合いが組めた。申し込み数でいうと、3倍近くよりこのほうが多かった。
女性が57歳だとお見合いの対象になるのは、50代、60代の男性だ。
2023年を振って返り思い出すのは、物価の高騰だ。総務省から毎月、消費者物価指数が発表されるのだが、2023年11月の消費者物価指数は、2022年11月と比較すると、2.5%上昇している(2023年12月22日公表)。
食料品、日用品は軒並み値上げされ、電気代も高騰した。
さりとて、給料が大幅にアップしているわけではない。50代後半になれば定年も見えてきている。再雇用で働けば給与は下がるし、定年後の年金もどうなるかわからない。先行きが不安な時代だ。
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