ドーパミンはやる気ホルモンと言われ、快感、喜び、やる気、達成感を生み出し、ポジティブな気持ちにさせてくれる。買い物をした時に気持ちいい刺激があるのは、このドーパミンが分泌されるからだ。ストレス解消になる一方で、刺激を求め続けて買い物やギャンブルをやめられなくなるといった依存性もある。
このドーパミンを抑制するのはセロトニン。幸せホルモンと言われ、不安をやわらげ、安心感をもたらし、メンタルを安定させる働きがある。さらに、セロトニンにはドーパミンの過剰分泌をコントロールする役割があるといわれている。規則正しい生活をして朝日を浴びたり、毎日30分程度の運動をしたりすることで分泌が促される。
「私は知ったことで意識して生活を改善できました。あとは、なにか爽快感や解放感、一時的にでもストレスの原因を忘れられるような趣味や習慣を、節約と一緒にはじめるのがおすすめです。私は今、趣味でボルダリングをやっているんですけど、壁登りのスリルとか達成感はストレス解消につながっているように思います」
継続には習慣化の技術が重要
節約は継続しないと貯金につながらない。ある1週間はできても、その次の1週間で浪費したら当然ながらお金は貯まらない。そしてこの継続にもメンタルが関わっているとふゆこさんは言う。
「継続するための科学というか、習慣化の技術はいろんな本で紹介されています。そういったものを参考に取り組むといいかと思います。そういった本でよく言われているのが、人間は変化したときにストレスを受けるということです。それは良い変化でも悪い変化でも受けるようなので、それを踏まえて自分にあった節約貯金法を模索する必要があります」
例えば食費の節約をすると決意して、外食は月1回と決めたとする。頻繁に外食していた人は当然ながらその変化によるストレスを受ける。ただし、最初はそれが大好きな外食をやめたストレスなのか、外食の習慣がなくなった変化のストレスなのか、2つのどちらなのか見分けがつかないのだという。
「週に3回以上、3カ月以上続けると、習慣は定着するらしいんですよ。だから、定着した頃に本当にその節約術を続けたほうがいいのかどうか判断するといいんですよね」
外食費の節約が単純に変化のストレスだった場合は、習慣化が定着すれば、さほど気にならなくなり無理なく続けられるだろう。一方で、大好きな外食をやめたストレスだった場合は続けることで大きなストレスになってしまう。
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