貧困に子どもの不登校。ギリギリな日々を抜けて お金が不安で休めない養育費0のシングルマザー

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今、私はお酒も薬も飲んでいません。拓也にも、前向きに関われるようになりました。そんな私の変化が影響したのかどうかわからないのですが、拓也はコロナ禍が続いていた中3の4月からいきなり無遅刻無欠席で学校へ行くようになりました。受験勉強のスイッチも入って奇跡的に合格し、今は元気に高校に通っています。

逆に次男の純太が、中2だった昨年から学校へ行かなくなりました。幼いころから拓也の苛立ちのはけ口にされていたし、私も知らず知らずのうちに「お兄ちゃんとちがって、純太は大丈夫よね?」とプレッシャーをかけていたんですよね。

人生にムダなことはない

ただ、拓也の不登校に向き合っていたときとは、私の気持ちが全然ちがいます。一番大きな理由は、地域活動を通して不登校の親の会とつながったことかもしれません。以前は気持ちに余裕がなくて、必要最低限の情報以外はシャットアウト。「親の会へ行く」という発想自体がなかったんです。でも、親の会でたくさんの仲間や支援者の方々に話を聞いてもらったり、自分とはちがう意見を聞いたりしているうちに、私自身が大らかに構えられるようになりました。次男のことも、親の会で出会った支援の先生に「やっと心の膿が出始めたね」と言われて、腑に落ちたんですよ。

ふり返ってみて思うのは、「自分に余裕がないと、人には優しくできない」ということと、「人生にムダなことなんか1つもない」ということ。それから、写真を撮るとき、一歩下がるとうまく焦点が合うことがあるでしょう? 親子も同じで、一歩引かなくちゃいけないときがあるんですよね。たくさんの方のおかげでそうしたことに気づくようになったときに、テトリスのピースがパチッとはまるように、いろいろなことがうまくまわり始めたんです。

──ありがとうございました。(聞き手・棚澤明子)

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また、不登校、いじめ、ひきこもりに関するニュース、学校外の居場所情報、相談先となる親の会情報、識者・文化人のインタビューなども掲載されています。紙面はすべて「親はどう支えればいいの?」という疑問点から出発していると言えます。

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