トップチームに「入れる人」「外れる人」の決定差 経営陣は何を基準に経営チームを決めるのか
チームから人を外す前に、ベストなCEOは次の問いに「はい」と答えられるかどうかを確認する。
・必要なツールやリソース、およびそれらを効果的に使うスキルや自信を身につける機会が与えられてきたか?
・そのメンバーは、共通の目標を目指すマインドセットや振る舞いを実践する人々(CEOも含めて)に囲まれてきたか?
・チームのメンバーとしてうまく動けず成果が出せなかった場合、どんな結果が待ち受けているかが明確に示されているか?
何かを変えるのなら早めに変える
B級選手がA級選手になれるようサポートするための公正な取り組みは、通常は何年もかけずに数カ月で行うべきものだ。ロッキード・マーティンのマリリン・ヒューソンは、次のように説明する。
「あなたが新たなリーダーになってすぐの段階なら周りは変革を受け入れやすいので、物事を早めに変えるほうがいいです。しばらく現状を維持すると人々はそれに慣れてしまい、あなたがようやく変革しようとすると、彼らは突然足をすくわれたような気がしてしまうのです。すると、こういった取り組みはより一層難しくなります」
同じような意見を持つウエストパック銀行のゲイル・ケリーは、別の観点からも指摘する。
「成功のためのお膳立てをこちらでしたにもかかわらずうまくいきそうにもない人が、その後成功することは極めてまれです。だからこそ、こうした決断は早めに行わなければならないのです。それが本人にとっても、会社にとっても最善の策です。その仕事に向いていないことを話しあえるという点で、相手にとって最も納得できる対処法といえます。あまりに長く放置してしまうと、そういった話しあいはできなくなってしまいます」
最後に、エーオンのグレッグ・ケースは、公正に対処することについて次のようにアドバイスしている。
「経営幹部を異動させようとするときは、十分な配慮が必要です。あなたが思いやりをもって対処しているかどうか、周囲の他の経営幹部たちも見ています。会社を前進させるための現役選手でなくなるからといって、その人自身が決してすばらしい人物ではないわけでも、過去に多大な貢献をしなかったわけでもありません。その人のこれまでの成功を称え、新たな出発を称えましょう」
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